適格消費者団体認定の年に
NPO法人 埼玉消費者被害をなくす会
理事長 石川 祐司
新年明けましておめでとうございます。
皆さまの埼玉消費者被害をなくす会への日頃のご指導・ご鞭撻に心から御礼申し上げます。(以下「なくす会」)
今、私たち消費者のくらしを取り巻く状況は大変厳しいものとなっています。医療・介護・福祉における負担の増大や食の安全における偽装や表示問題、さらに悪質商法による消費者被害の問題も深刻です。
消費者被害の相談件数は全体としては減少していますが、手口はますます巧妙化し、高齢者からの相談は却って増加しています。
「なくす会」では、昨年は埼玉弁護士会の呼びかけに応え、一昨年の『高金利引き下げを求める取り組み』に続き、県内の消費者団体、会員生協の皆さんとともに『割賦販売法の改正に向けた運動』に取り組みました。
パブリックコメント、署名の呼びかけ、弁護士の方を講師に招いた学習会の開催などを通して多くの消費者の方に共感いただきました。そしてこうした活動の成果として私たちの要望していた多くの部分が改正案に取り入れられ、次の国会で審議される見通しとなりました。
昨年は、消費者団体訴訟制度が施行され、4つの団体が適格消費者団体に認証されました。当会も申請を行い認証を受けて、今後の活動に幅を持たせたいと考えています。
私たちの団体の特徴は、県内の消費者団体が会員団体であることと一般消費者である活動委員の方々が積極的に活動に参加して会を支えていただいていることです。毎年会員団体に協力をいただきアンケート調査や活動委員から消費者被害に関する情報を収集しています。そして問題と思われる案件について検討委員会で検討を行い、事業者への申し入れも行い、消費者被害の拡大防止に努めています。
また、これまで9年間にわたって行ってきた埼玉県内の市町村における消費者行政の調査も引き続き実施し、市町村の消費者行政の充実・強化を求めて参りたいと思っております。
今年度も引き続き、意見表明や消費者被害を防止するための活動を通して消費者の権利の確立と拡大に向けて役割を果たしてまいります。
皆さまの今後のご健勝とご活躍を祈念し、併せて当会への引き続きのご指導・ご鞭撻をお願いいたします。
2008年 元旦
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