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NPO法人埼玉消費者被害をなくす会主催 消費者力アップ学習会Vol.1

あなたのカード情報、大丈夫?

〜不正使用の現状と対策〜

 
▲講師の池本誠司弁護士

 2016年8月29日(月)、浦和コミュニティセンター第13集会室にて、池本誠司弁護士(埼玉消費者被害をなくす会理事長)を講師に学習会を開催しました。当日は60人が参加しました。

【学習会の概要】

 クレジットカードとは、商品購入代金を後払いにできるカードのことで、現在二百数十社あります。購入者(会員)と販売業者との販売契約に対する支払には、カード発行会社、国際ブランド会社、加盟店契約会社、決済代行業者が関わっておりとても複雑な構造になっています。カード決済利用率は日本16%、米国34%、韓国73%と、日本は現状あまり高くはないですが、今後はさらに伸びると予想されます。

 クレジットカードには、ICチップと磁気ストライプの併用(ICカード)と、磁気ストライプのみのカード(磁気カード)があります。ICチップは情報を暗号化して送りますが、磁気カードから送られる情報は暗号化されていないため、不正取得⇒不正使用につながります。カード会員から情報が不正取得される手口には、カードの盗難・紛失の他、ネットで入力した番号情報のフィッシィングがあり、加盟店から不正取得される手口には、番号情報の不正読み取り(スキミング)、加盟店のコンピュータに不正アクセスして番号情報の大量取得(ハッキング)があります。ハッキングなどでカード情報が漏えいすると、世界中のクレジット加盟店で不正使用ができてしまいます。不正使用に気づいても、会員に責任がないことの証明は容易ではありません。

 カード情報漏えい事故による被害額は年々増加しており、2015年度はカード会社で不正使用と判定できたものだけで120億円あります。カード情報漏えいの原因として、クレジットカード決済システムのセキュリティレベルの低さがあります。カードのIC化率は現在70%程度で2020年までに100%とする計画ですが、店舗のカード読み取り端末のIC化率は、磁気カードに対応した商品在庫管理や顧客情報管理を伴う“POSシステム”が早期に普及したことから、現在17%にとどまっています。ICカード対応の端末機の導入を進めることが必要です。消費者は『ICチップの付いたカードだから安心ではなく、IC端末機で利用して初めて情報が暗号化して取り扱われる』こと、『ICカード+暗証番号でのクレジットカード利用』の重要性を学び、ICカード端末機を利用する加盟店+暗証番号利用を選び、販売業者に対しIC化対応の推進を働き掛けることが大切です。

【参加者のアンケートより・抜粋】

  • 必要のないカードは自宅に置くなど、管理を見直そうと思いました
  • 磁気カードと、ICカードの両方を持っていましたが、その違いを全然把握していませんでした。店舗でカード利用購入する時はよく注意したいと思います
  • 利用明細を良く見るなど、注意して利用することが大事だと実感しました
  • 端末のIC化のために声をあげていかないといけないという事がよくわかりました
  • 便利に使っていますが、実は常に危険と隣り合わせだということに驚きました
  • ICチップ付きでも、実際は磁気読み取りの店舗が多いというのは盲点でした
  • 秋の割賦販売法改正にも興味を持ちます

▲会場の様子

<問い合わせ先>

埼玉消費者被害をなくす会 事務局 電話:048-844-8972

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