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なくす会・コーフペル共催「消費者行政一元化に向けて行政の役割」 学習会報告
「消費者被害をなくすために」講師:なくす会副理事長池本 誠司弁護士〜

 埼玉消費者被害をなくす会(本部さいたま市浦和区)とコーペル(本部:さいたま市浦和区)では、消費者・生活者の視点に立った消費者行政の一元化に向けて国や地方行政の動向と消費者被害をなくすための今後の課題などを学ぶため、2009年2月24日に、さいたま共済会館において、出前講座の学習会を開催しました。この学習会には、なくす会とコーペルの会員など27人が参加しました。

<講演の要旨>
  ◇講 演:「消費者行政一元化に向けて行政の役割〜消費者被害をなくすために」
        講 師:池本 誠司弁護士(なくす会副理事長)

 消費者問題は振り込め詐欺なども含めていまだ問題が多く、製品の安全性、商品・食品の表示偽装、訪問販売などがここ数年で大きな問題となりました。その背景には行政の対応の遅れという問題があります。被害に遭った場合、被害者は行政の相談窓口等へ相談、救済されますが、国や地方自治体としては、個々の被害者の救済に加え、被害情報をきちんと集約し、被害拡大を防ぐ役割を果たさなければなりません。現状は、国民生活センターに情報は集まるが規制する権限はない、いくつかの法改正が行われたが業者を取り締まる消費者行政担当職員が少なく活用されていない、など被害防止につながっていません。そういった議論を背景に、約1年前から産業優先でなく消費者重視の政策への転換という考えが提示され、消費者被害情報を一元的に集め活用する「消費者庁」設置関連法案が上程されました。消費者重視の方針自体は与野党とも一致しているのですが、流動的な政局の中で残念ながら国会審議が未だ始まっていません。

 地方消費者行政が果たすべき役割にも問題があります。一般会計予算はここ10年間で7%程度減っていますが、消費者行政予算は半減しています。被害相談の件数は2.5倍に増えているのに相談員数は1.5倍しか増えておらず、あっせん件数も減っています。消費者が軽視されてきたことが浮き彫りになっています。

 国から地方自治体への財政支援策である「地方消費者行政活性化交付金」が第2次補正予算で決まり、現在の5割増の財政支援が行われます。埼玉県では3年間分で6億円を申請し、4億8千万円を市町村の相談体制強化に、残りを県の体制強化に充てる予定です。

 活性化交付金は恒常的な人件費には充てられないという制約がありますが、人件費にも自由に利用できる「地方交付税」の積算基準としての「消費者行政関係費」を、次年度は倍増する予定になっているので、その増額分を消費者行政予算に計上することを求めていくことが重要です。「地方交付税」の積算基準で消費者行政予算は、市町村では一人あたり50円とされていますが、なくす会が調査した埼玉県内市町村のデータを見ると、50円以上は県内で10市だけというのが現状です。ぜひご自分の市町村データをもとに、自治体へ要望をあげていただきたいと思います。

質疑応答
Q: 居住の市が合併を予定していて、消費者行政の体制も違うのですが注意点は?
A: 合併を機に、新たな体制を作り、よいものにしていく提案をしてはいかがでしょう。
Q: 消費生活モニターを20年続け、市民向けに消費者被害の寸劇などもやっています。話を聞いて、改めてやっていたことが間違いでなかったのだと確認しました。(意見)
A: 地域の集まりで情報交換することは大事なことです。地域の消費者団体からの情報もなくす会で収集し、事業者への申し入れにつなげていくこともできます。

<お問い合わせ先>
  埼玉消費者被害をなくす会 電話:048−844−8971

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