内閣総理大臣認定:適格消費者団体 特定適格消費者団体 特定非営利活動法人 埼玉消費者被害をなくす会
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適格消費者団体 埼玉消費者被害をなくす会

理事長 池本 誠司

明けましておめでとうございます。

 なくす会は、地域の消費者団体の活動に根差した適格消費者団体となることを常に念頭に置き、これまで活動を展開してきました。検討事案の収集は110番でなく構成団体からの情報提供やアンケートを中心とすること、弁護士・司法書士・消費生活相談員などの専門家による「検討委員会」で分析・差止請求を行うこととは別に、一般消費者で構成する「活動委員会」において身の回りの消費者問題を取り上げ検討・申し入れを行うこと、地域の消費者向けの学習会や消費者行政実態調査を行うことなど、地域の消費者団体とともに幅広い活動を展開することがなくす会の作風だと言えます。

 しかし、適格消費者団体となって実際に活動を展開するに従って、なくす会に対する社会の期待は当初の想定以上に大きくなっています。県内の消費生活センターで解決困難な事案をなくす会で取り上げてほしいという要望が増えています。一般消費者からもなくす会で取り上げてほしいという事案が次々と寄せられています。

 さらに、政府は次期通常国会に「集団的消費者被害回復制度」の法案を提案する予定です。この制度は、消費者が個別訴訟の提起を諦めて被害救済ができなかったような事案について、適格消費者団体が代表して訴訟を提起し、違法な契約条項であるという第1段階の判決を獲得したうえで、第2段階で関係する消費者に被害額の債権届を呼びかけ、被害者全体の救済を図るというものです。適格消費者団体の役割がさらに大きく拡大することになります。

 こうした社会の期待に応えるためには、なくす会の日常的な検討体制を一層強化することが必要となります。検討委員会に参加している専門委員の皆さんには、これまで以上に活動に参加する時間を拡大して頂くことをお願いしなければなりません。事案の検討・差止請求のペースをさらに迅速にする必要があるからです。とはいえ、ボランティアベースで集まって検討を続けるだけでは、持続可能な活動とするにはやはり不十分です。なくす会の組織体制や財政基盤を含めた強化策の検討も必要です。

 そして何よりも、なくす会の力を強化するには、地域の消費者団体や個人会員の参加の機会を増やし、地元消費者行政との連携も広げることで、なくす会の存在感をさらに高めることが不可欠です。

 “なくす会の活動は地域社会に影響力を持ち楽しそうだ。”そう思ってもらえる活動を皆さんで一緒に作りましょう。

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