なくす会の幅広い活動を継続しよう
特定非営利活動法人 埼玉消費者被害をなくす会
理事長 池本 誠司
明けましておめでとうございます。
なくす会の検討委員会は、インターネット上の不当な広告表示による消費者被害事案や、事業者が契約責任を回避するような不当な契約条項事案を、継続案件を含めると40件以上を並行して調査・検討し、問合せや申入れを行っています。事業者が自主的に改善して終了となる事案が大半なのですが、中には具体的な説明なしに問題ないとか検討中という回答を繰り返し、その挙句サイトを閉鎖して連絡がとれなくなるような悪質事案も増えています。
脱毛エステ業者㈱ビューティースリーの破産に伴い、クレジット会社ライフティ㈱に対して提起している既払金返還義務確認訴訟は、クレジット会社に対する集団的被害回復訴訟としては全国で初めてのケースです。全国の消費生活センターに同社を巡る相談が多数寄せられているだけに、判決の内容が注目されます。
大手旅行予約サイトを運営するアゴダ社に対する差止請求訴訟は、大量の広告宣伝を繰り返している著名な予約サイトですが、不当契約条項が多数ある規約によって責任回避のトラブルを防止するため、不当条項の利用差止を申立てています。外国法人であり日本で訴訟を担当する支店を設けていないため、英文に翻訳した訴状をシンガポールの本社宛に送達するという手間と時間のかかる手続を経て、ようやく不当条項の是正の話に進んでいます。
ほかにも相変わらず多発している詐欺的定期購入商法のサイトに対して、不当表示の是正を申入れる取組みを繰り返しています。本年は、消費者庁において「デジタル取引・特定商取引法検討会」が開催される予定ですので、悪質サイト業者の広告表示がより厳しく規制されるよう、なくす会としても意見を発信したいと思います。
活動委員会は、消費者被害アンケート・めやすばこでは、スマホのトラブルについてアンケート調査を実施し集計・分析を進めています。広告調査については、「過払金が返還されます」という一部の司法書士事務所などの広告の問題点について学習し、問題のある広告について独自に調査しています。
埼玉県からの委託事業による消費者被害防止サポーター育成・活動支援事業などは、県内市町村消費者行政の充実と高齢者の被害防止の役割を果たしています。インターネット適正広告推進事業は、なくす会と県が連携してネット広告の不当表示を調査し適正化の取組を継続しています。国の地方消費者行政強化交付金が2026年度も継続・拡充される見込みとなりましたので、なくす会の委託事業も継続が期待されます。
本年もなくす会の活動が幅広く展開できますよう、皆様のご協力をよろしくお願いします。
